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前回、鍼灸マッサージ師の就職先としてスポーツ系のお仕事が人気だという事についてお話し、そちらで実際にスポーツジムに勤める鍼灸マッサージ師の方のインタビューを掲載しました。
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今回は同じスポーツ系でも、スポーツトレーナーをされている鍼灸マッサージ師の方のインタビューをご紹介します。
今、鍼灸マッサージ師でトレーナーに就職・転職したい方の参考になれば幸いです。
※以下、インタビュー内容をそのまま掲載します。
鍼灸マッサージ師としてスポーツトレーナーの仕事を選んだ理由を教えてください
スポーツ現場に携わる仕事をしたくてこの仕事先を選びました。
一番の理由はスポーツをしている選手に一番近い存在であることです。
実際に競技をする選手に携わることで、スポーツを観ている方々を幸せにできるのではないかと考えました。
もともと人と関わる仕事が好きでした、そして、自分は野球や水泳をしていました。
野球でケガをして上手く成績を伸ばせなかった経験もあったので、人の治すこと、能力を向上させるような仕事に憧れていたからです。
そのため、スポーツに対するトレーナーに教務を持ちました。
鍼灸マッサージ師としてのトレーナーの仕事内容・禁止事項を教えてください
鍼灸マッサージ師として、怪我の治療、リハビリ、トレーニング、メニュー作成などをしています。
怪我を治すことが最も重要な仕事です。
骨折や脱臼といった医師の診断が必要となるケースがあり、その治療も柔道整復師の資格が必要となります。
動作に対する正しい知識や身体を効率良く鍛えるための栄養指導。
痛みを改善させるためのストレッチや痛みに対するトレーニングをしています。
医者ではないのでもちろん整形学的な治療はできません。
ですが、正しい知識があれば、大方の予測はできるようになります。
お仕事先のやりがいと、大変なことを教えてください
選手に一番近いこと、その選手から”ありがとう”の一言をもらえたこと、怪我が早く治り競技復帰を早めることができたことがやりがいです。
怪我は仕方のないことですが、その怪我の病態を正確にスピーディーに判断しなくてはいけません。
この判断を誤れば試合や選手の成績に関わります。
また、選手生命を削ってしまう可能性もあります。
また治療の技術が高くなければ、それだけ離脱の期間も長くなります。
そういったリスクとプレッシャーが大変なところです。
スポーツをやられるかたにとって、将来の方向性を定めるうえでこの仕事はとても重要な役割をはたしていると思います。
いかにケガをさせず、効率よく栄養を摂取し体を大きくする。
そして、その状況に適したトレーニングやメンタル指導を行うことで目標達成を目の前で見れるこの仕事は本当にすばらしい仕事だなと思います。
その分、その人の未来に影響するため、日々勉強や最新知識、トレーニング科学を理解していないと間違った方向性に導いてしまうので、気は抜けない仕事かt思います。
就職した後の、職場での技術や知識の習得方法を教えてください。
技術や知識は先輩の仕事を見て学ばなくてはいけません。
研修が充実している訳ではないです。
しかし、医師と密接な関係になりますので、深い知識は習得しやすいと思います。
基本は書籍の購入や論文を読むことです。
初めのころはセミナーなどに参加をしていたのですが、人によって解釈はことなるので、自分で知識を得ることが大切かと思います。
鍼灸マッサージ師にとってのスポーツトレーナーの将来性・安定性を教えてください
要望があれば続けられると思います。
その為には、結果を残し続けるしかありませんが、どの職業でもその点は同じかと思います。
将来性、安定性は決して高くありません。
選手と同じように成績が悪ければ契約解除の対象になりやすいです。
鍼灸師はどうかわかりませんが、スポーツ関連の仕事は将来性があると思いますし、実際にきびしい時期もありましたが、知識や技術、知名度があがり軌道にのればかなり将来性のある仕事ではないかと思います。
やる価値はあると思います。
鍼灸マッサージ師がスポーツトレーナーになるために必要な知識・経験を教えてください。実務経験なしのペーパーでは無理ですか?
急性の怪我に対する経験が最も重要となります。
鍼灸マッサージ師は基本的に外傷に弱く、資格を取得する際にも勉強量は少ないかと思います。
外傷の勉強はしておくべきです。その為、未経験ではなかなか就職は難しいかもしれません。
基本は生理学と解剖学、論文を読むことです。
まずは難しいことが多いので、簡単なものから基礎を固めていくと良いかと思います。
これは医学の基礎になる部分なので医学やスポーツ関連の方は全てに当てはまることかと思います。
スポーツトレーナーをする場合、鍼灸師だけでなくあん摩マッサージ指圧師の資格も取っておいたほうが良い理由について教えてください
鍼灸は万能ではありませんし、相性があります。
鍼灸が良い場面もあれば、マッサージが効果的である場面もあります。
また、選手はマッサージを好むことが多いです。
両方できるに越したことはありません。
自分の中の選択肢は多く持っておくべきです。
必要はないかと思います。
鍼灸師の場合は他者と差別かもできるので、違うことができるというのは武器になるかと思います。
鍼灸師や柔道整復師、理学療法士なんかが良いのではないかと思います。
ですが、ピラティスやヨガなどを覚えておくのもいいのではないのでしょうか。
20代、30代、40代、50代、60代、それぞれの年代で未経験でトレーナーに就職・転職できますか?それとも求人に年齢制限はありますか?
20代、30代であれば可能かと思います。それ以降は難しいでしょう。
できます。そのかわり努力出来る方、人が好きな方が向いていると思います。
初任給、20代、30代、40代、50代、60代それぞれの年齢別の平均的な給料・年収・ボーナスの目安
20代は、月収20万、手取り16万、年収240万、ボーナスなし
30代以降は、月収25万、手取り20万、年収360万、ボーナスなしが最低ラインで、経験やチーム事情により異なります。
経験があり、チームがトップレベルであれば、月収80万、手取り70万、年収1,000万、ボーナス2ヶ月分といった可能性もあります。
また、チームが優勝するなどの好成績を収めれば別途ボーナスが支給されることもあります。
平均月収は決して高くないと思います。
ですが、年数を重ねれば、サラリーマンよりは高い月収をかせぐことができます。
スポーツトレーナーとして年収アップする方法を教えてください
結果を残し続けることです。
チームに貢献し、チームの成績が良くなれば、評価があがり、年収があがります。
まずは、基礎知識をつけることです。
そして、地道に信頼と知名度を付ける行動をとり続けることが大切かと思います。
勤務時間、残業の有無、ノルマの有無、週何日休めるか、有給休暇は取れるか、福利厚生・手当て・保険
勤務時間は練習時間とその後の治療、リハビリの人数、症状により変わります。
基本的に残業という概念がありません。
オンシーズンであれば週休1日ぐらいです。
オフシーズンになると2週間休みといったこともあります。
有給もオフシーズンであれば取れます。
福利厚生はチームにより様々です。
スポンサー企業の優待などがあります。
保険は賠償責任保険には加入必須です。
僕の仕事では残業以外に自分で独学で勉強することが多いので職場に残っていることが多いです。
休みはあってないようなものです。
みんな有給を取らない人も多く、人気になるほど忙しい印象です。
手当ては自分に信頼がつけばいくらでもつきます。
トレーナーに出会いはありますか?また、何歳で結婚される方が多いですか?
職場内での出会いはほぼありません。
関係先との出会いはあります。
結婚か年齢も人それぞれで職業特性は無いと思います。
出逢いは多いです。30代くらいが多いですね。
鍼灸マッサージ師がスポーツトレーナーに就職・転職したい場合、履歴書の自己PR・志望動機は何を書けば良いですか?
スポーツに携わってきた経験とどういった考えの素に治療をしていたのかを書くべきです。
トップレベルのトレーナー経験があればベストですが、アマチュアであってもどのぐらいチームに関わり貢献してきたのかを書くと良いと思います。
志望動機はチームに貢献したい、共に戦い目標に向かって一緒に歩みたい旨が大事です。
選手に会いたいや、その舞台に立ちたいといった浮ついた理由は悪い印象を与えます。
1人の治療スタッフとしてチームの一員になりたいことを伝えると良いと思います。
まず、将来どんなことをやりたいのか、どういう風になりたいのか。
あなたにはどんな魅力があるのかビジョンを伝えていただければ、その子を将来どんな風に育てていけば良いのかイメージがつきます。
ビジョンがなくても、一番はやる気と人柄の良さがわかる内容を書いていただければ企業側からしてもイメージは非常によい印象があるかと思います。
それと政治、経済の知識は持っていた方がよいかと思います。
利用されるかたは年齢層も広いので一通りの知識があるのは魅力的です。
面接でよく聞かれる質問内容・回答を教えてください
面接ではまず経歴について聞かれると思います。
どのような現場、または勤務先で、どのような方々や選手を相手にしてきたのか。
治療方法や、接し方などを質問されます。
自分の考えをしっかり持ち、人に言われてやるのではなく、自分自身が動けることを答えると良いと思います。
また、試合中怪我をした選手に対し、出場可否を判断しなくてはいけません。
その際に選手から出たいと懇願された場合の対処について質問されたことがあります。
回答は怪我についてのみ判断することです。
選手の意向やチーム事情は監督が判断します。
面接では人柄の良さも大事です。
ですが、アピールがないと他の面接している方と一緒でとるに値しないレベルになってしまうと思います。
医学に関する知識はやっているうちにつくので、逆に人と違う特技や知識をアピールして頂けるといいかと思います。
早いやり取りをするのではなく、ゆっくりハッキリ対応されると印象がよいです。
単純接触効果もあるので、できるだけ長い時間相手してもらうことが大切になってくるかと思います。
それと企業理念は覚えておいてほしいです。
面接での逆質問は、どのようなことを聞けばいいと思いますか?
職場環境、チーム事情は聞いておくべきです。
選手と最も近い位置にいるのがトレーナーになりますので、前情報は必要です。
企業の特徴を調べておき、そこで一番力を入れていることを質問されるとよいかと思います。
その質問をされれば相手も自分に興味があるのだとわかります。